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2026.02.18

ガラエポ加工でよくある失敗5選|割れ・欠け・寸法不良を防ぐために

 

 

ガラエポ(ガラスエポキシ)は、絶縁性・耐熱性・強度に優れた高機能材料です。

しかし一方で、

  • ▷「加工で割れた」
  • ▷「穴周りが欠けた」
  • ▷「思った寸法が出ない」
  • ▷「工具がすぐ摩耗した」
  • ▷「粉塵トラブルになった」

といったトラブルも少なくありません。

 

本記事では、
ガラエポ加工で実際に起きやすい失敗事例5選とその原因を、
加工目線で解説します。

 

 

失敗① :穴あけで“パキッ”と割れる

よくある症状】

  • ・穴あけ中に端部が割れる
  • ・皿加工時にクラックが入る
  • ・細いリブ部分が欠ける

【主な原因】

  • ・材料内部の残留応力
  • ・急激な切削負荷
  • ・固定不足
  • ・送り速度が速すぎる

ガラエポは硬いですが、金属のように粘りはありません

そのため、刃物が一気に食い込むと局所的に応力が集中し、割れが発生します。

特に、

  • ・板厚が薄い部分
  • ・端部から近い穴
  • ・小径ドリル

は要注意ポイントです。

 

 

失敗② :穴周り・端面のチッピング(欠け)

【よくある症状】

  • ・穴の出口側がバリではなく「欠け」になる
  • ・エッジ部が白く崩れる
  • ・端面がザラつく

【主な原因】

ガラス繊維方向の影響です。

ガラエポはガラスクロスが積層された複合材料

切削方向と繊維方向が合わないと、

  • ・繊維が引き抜かれる
  • ・樹脂とガラスの界面で剥離する

という現象が起きます。

これは金属加工では起きない、複合材特有のトラブルです。

 

 

失敗③ :寸法が微妙に合わない

【よくある症状】

  • ・厚み方向がばらつく
  • ・面加工後にわずかな反りが出る
  • ・公差ギリギリでNGになる

【原因】

ガラエポは積層材です。

  • 繊維方向(XY方向)と厚み方向(Z方向)で特性が異なります。

特に厚み方向は、層間のわずかなズレ切削応力の解放によって、
加工後に微小変化が出ることがあります。

これは材料特性を理解していないと
「なぜ?」となりがちなポイントです。

 

 

失敗④: 工具が想定より早く摩耗する

よくある症状】

  • ・エンドミルがすぐダメになる
  • ・ドリル寿命が短い
  • ・仕上げ面が急に荒れる

原因は明確です。

➡ガラス繊維が非常に硬いから

ガラエポは“樹脂”と呼ばれますが、実際には無機繊維を含む複合材料。

刃物から見れば、「樹脂を削っている感覚」ではありません。

工具選定を誤ると、

  • ・摩耗 → 切れ味低下
  • ・切れ味低下 → 欠け増加
  • ・欠け増加 → 歩留まり悪化

という悪循環になります。

 

 

失敗⑤ :粉塵対策を軽視してトラブル

ガラエポ加工では微細なガラス粉塵が発生します。

対策を怠ると、

  • ・作業環境悪化
  • ・機械内部への侵入
  • ・電装系トラブル

につながります。

これは加工品質以前の問題で、
設備管理レベルの差が出る部分です。

【なぜガラエポ加工は失敗が起きやすいのか?】

理由はシンプルです。ガラエポは、

  • ・金属でもない
  • ・単純な樹脂でもない
  • ・繊維強化複合材
  • だからです。

金属加工の感覚でもダメ。
汎用樹脂加工の感覚でもダメ。

この“中間的な材料特性”が加工難易度を上げています。

【失敗を防ぐために重要なポイント】

  • ・材料特性の理解
  • ・適切な工具選定
  • ・固定方法の工夫
  • ・加工条件の最適化
  • ・粉塵対策設備

これらが揃って初めて、安定したガラエポ加工が可能になります。

 

 

まとめ|ガラエポ加工は“経験値”で差が出る

ガラエポ加工で起きる失敗の多くは、材料を正しく理解していないことに起因します。

  • 割れ
  • ②欠け
  • ③寸法不良
  • ④工具摩耗
  • ④粉塵トラブル

これらは偶発的な事故ではなく、材料特性と向き合うことで防げる問題です。

ガラエポ(FR-4)加工でお困りの際は、材料特性を理解した加工体制かどうかを
ひとつの判断基準にしてみてください。

 

この記事を書いた人

名前:代表取締役 長友慶太