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2025.07.29
※この記事は、加工難易度について解説した【[ガラエポ加工はなぜ難しい?]】とあわせて読むとより理解が深まります。
「ガラエポ」と呼ばれる素材、実は多くの電子部品や絶縁部品に使われていることをご存じでしょうか?
聞き慣れない方も多いかもしれませんが、ガラエポは絶縁性・耐熱性・寸法安定性に優れた、非常に頼れる工業素材です。
この記事では、そもそもガラエポとは何か、その構造や特徴、活用されている用途までをわかりやすく解説します。
「ガラエポ」は「ガラスエポキシ(Glass Epoxy)」の略で、ガラス繊維(ガラスクロス)をエポキシ樹脂で含浸・硬化させた複合材料のことです。
正式名称は「エポキシガラス積層板」、代表的な規格名は「FR-4」です。
特に電子基板用として広く使われ、絶縁性・耐熱性・機械的強度に優れた特性を持ちます。
ガラエポは、以下のような優れた特性を備えています:
こうした特性により、高温・高電圧環境でも安定した性能が求められる場面で広く使われています。
ガラエポ材はさまざまな産業・用途で活躍しています。
電子部品の実装基板として最も一般的。強度・耐熱性・絶縁性すべてにおいて高い信頼性を持ちます。
実装工程や評価工程で使われる耐熱性・寸法精度が求められる部品に最適です。
高電圧がかかる部分でも、安全な絶縁性能を維持します。
高性能なガラエポですが、切削加工には注意が必要です:
さらに、ガラエポは硬くて脆い性質を持つため、加工中に割れやチッピングが起こるリスクもあります。
これは、素材内部に残る残留応力や、加工時に発生する急激な負荷が関係しています。
▼ 残留応力と加工負荷が原因になる理由とは?
ガラエポは、ガラス繊維とエポキシ樹脂を何層にも重ねて熱硬化させて作られる積層素材です。
この製造過程で、エポキシ樹脂のわずかな収縮や、層ごとの温度差・材料の膨張率の違いにより、素材内部に見えない「引っ張り」や「押し込み」の力(残留応力)が発生します。
こうした応力が素材に蓄積されたままの状態で、急に刃物が食い込む・送り速度が速すぎる・ワークがしっかり固定されていない、などの急激な加工負荷がかかると、エッジ部や薄肉部を中心にパキッと割れたり、角がチッピングすることがあるのです。
特に、穴あけ加工・端部の仕上げ・細かい溝の切削などは割れが発生しやすいポイントです。
▼ 加工時の「割れ」対策として有効な工夫
精密な加工が求められる場面では、これらの配慮によって加工歩留まりや仕上がり精度を大きく改善できます。
加工のしやすさだけでなく、素材の特性を深く理解することが、安定した品質の鍵となります。
長友製作所では、ガラエポやPEEK、ベークライトなど高機能樹脂の精密加工に豊富な実績があります。
「ガラエポで精密部品を作りたい」「他社で断られた難加工を相談したい」
そんなときは、ぜひ長友製作所にお問い合わせください。
名前:代表取締役 長友慶太