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2025.12.19

工業シルク印刷と一般向けシルク印刷の違いとは?

「シルク印刷」という言葉は、
Tシャツやノベルティ印刷から、工業用パネルまで幅広く使われています。

 

しかし実際には、
工業シルク印刷と一般向け(商業用)シルク印刷は、目的も考え方もまったく異なる技術 です。

 

この記事では、

 

  • ・何がどう違うのか
  • ・なぜ工業用途では“工業シルク印刷”が必要なのか

 

を、現場視点でわかりやすく解説します。

 

 

1|そもそも目的がまったく違う

  • ●一般向けシルク印刷の目的
  • ・デザイン性
  • ・見た目の良さ
  • ・短期間での使用
  • ・コスト重視

 

例:

  • ・Tシャツ
  • ・トートバッグ
  • ・ポスター
  • ・ノベルティグッズ

 

「見た目が良く、一定期間使えればOK」 という考え方が前提です。

  • ●工業シルク印刷の目的
  • ・読みやすさ
  • ・誤操作防止
  • ・製品としての信頼性
  • ・工業環境での使用

 

例:

  • ・操作パネル
  • ・制御盤
  • ・金属パネル
  • ・通信機器の筐体
  • ・銘板・表示板

 

「製品が使われている間、安定して読めること」 が最優先されます。

 

 

2|印刷対象そのものが違う

一般向け

  • ・布
  • ・紙
  • ・フィルム
  • ・プラスチック製グッズ

素材が柔らかく、印刷面も比較的フラットです。

 

工業用途

  • ・アルミ・鉄・ステンレス
  • ・塗装された金属パネル
  • ・樹脂プレート
  • ・装置筐体

 

硬い素材・塗装面・段差構造 など、
印刷の難易度が高い対象が前提になります。

 

 

3|インク・印刷条件の考え方が違う

一般向けシルク印刷

  • ・発色重視
  • ・柔らかさ重視
  • ・乾燥時間や作業性を優先
  • ・多少の摩耗は想定内

 

工業シルク印刷

  • ・密着性重視
  • ・塗膜強度重視
  • ・使用環境を考慮
  • ・再現性・安定性重視

 

工業用途では、

  • ・擦れ
  • ・軽度の摩耗
  • ・油や手汗
  • ・日常的な操作

 

といった条件を前提に、
インク選定・版条件・乾燥条件を管理 します。

 

 

4|「耐久性」の考え方の違い

ここは特に誤解されやすいポイントです。

 

一般向けの場合

  • ・洗濯や摩耗で薄くなるのは想定内
  • ・消耗品として考える

 

工業用途の場合

  • ・使用期間中、読みやすさを維持することが重要
  • ・印刷方式の中では耐久性が高い方法を選ぶ

 

ただし重要なのは、

 

工業シルク印刷=彫刻のように永久に消えない

 

という意味ではありません。

 

あくまで
「工業用途に必要な耐久性を、印刷方式として確保できる」
という位置づけです。

 

 

5|設計情報への向き合い方が違う

一般向け

  • ・デザインデータが中心
  • ・多少の位置ズレは問題になりにくい

 

工業用途

  • ・図面ベース
  • ・寸法・位置が最重要
  • ・操作子との関係性を重視

 

工業シルク印刷では、

  • ・文字サイズ
  • ・印刷位置
  • ・周囲部品との関係

 

がそのまま 操作性・安全性 に直結します。

 

 

6|なぜ「工業用」と明記された印刷会社が必要なのか

一般向けのシルク印刷業者でも、
「金属に印刷すること自体」は不可能ではありません。

 

しかし、

  • ・工業図面の理解
  • ・塗装との相性判断
  • ・段差・落とし込み構造への対応
  • ・小ロット・一点物への対応
  • ・再注文時の再現性

 

これらは 工業用途を日常的に扱っている会社でないと難しい領域 です。

 

 

7|長友製作所が工業シルク印刷に強い理由

長友製作所では、

  • ・金属パネル・樹脂プレートへの印刷
  • ・操作パネル・銘板・筐体表示
  • ・小ロット・一点物
  • ・図面ベースの管理

 

といった 工業用途特有の要求 に対応してきました。

 

さらに、

  • ・樹脂加工
  • ・工業彫刻
  • ・シルク印刷

 

を自社で対応し、
板金・塗装工程も長年の協力ネットワークで一括管理できます。

 

 

8|まとめ

同じ「シルク印刷」でも、

  • ・一般向け
  • ・工業用途

では、考え方・目的・技術レベルが大きく異なります。

 

工業シルク印刷は、

  • ・見た目よりも「読みやすさ」
  • ・デザインよりも「再現性」
  • ・短期よりも「安定した使用」

を重視する、製品品質の一部を担う加工技術 です。

 

工業用途の表示印刷でお悩みの際は、
ぜひ長友製作所にご相談ください。

 

この記事を書いた人

名前:代表取締役 長友慶太