最短半日で長友が
ご返信いたします!

ブログBLOG

  • 工業彫刻
  • コラム

2025.09.27

彫刻 vs 印刷 vs レーザー彫刻|用途別の選び方と機械彫刻が選ばれる理由

 

銘板・操作パネル・キートップ・定規・ダイヤルなどに文字や目盛りを入れる加工には、大きく分けて「彫刻」「印刷」「レーザー彫刻」の3つの方法があります。

 

一見するとどれも同じように見えるかもしれませんが、耐久性や視認性、コストや用途に大きな違いがあります。
この記事では、各方式の違いを整理したうえで、なぜ「刃物で削る機械彫刻」が選ばれてきたのかを解説します。

 

  1. 1.加工方式の基本的な違い
  • ●機械彫刻(切削彫刻)
  • ・刃物で直接削り込み、物理的に溝を刻む方式
  • ・素材そのものに深さを持った刻印を入れるため、摩耗や擦れでも消えにくい
  • ・金属(アルミ・鉄・真鍮・ステンレス)、樹脂、塗装品まで幅広く対応可能

 

  • ●印刷
  • ・インクや塗料を表面にのせる方式
  • ・コストは安いが、摩擦や薬品で消えやすい
  • ・多色やグラデーションなど、デザイン性は高い

 

  • ●レーザー彫刻
  • ・レーザー光を当てて表面を変色・蒸発させ、文字や模様を描く方式
  • ・微細加工や高速処理に向くが、多くは浅いマーキングにとどまり、摩耗や薬品で視認性が落ちやすい
  • ・素材や仕上げによって色味・コントラストが変わり、一定の品質を保ちにくいこともある

 

  1. 2.耐久性・視認性の違い

項目

機械彫刻(切削)

印刷

レーザー彫刻

耐摩耗性

深彫りにより摩擦でも消えにくい

× 擦れや剥離で劣化

浅い彫刻は摩耗で視認性低下

耐薬品性

薬品や溶剤でも影響なし

× 薬品で簡単に剥がれる

素材によっては変色や劣化

視認性

溝+塗色で長期視認可能

初期は鮮明だが劣化で消える

素材や角度で見づらい場合あり

屋外耐久性

風雨・紫外線に強い

× 色あせや剥離が早い

条件次第

★結論:
長期使用・高精度が求められる部品には「機械彫刻」が最も適しています。

 

  1. 3.用途別の選び方
  2. ● 銘板・ネームプレート
  • ・永く読みやすさを維持するため、深彫り彫刻が最適
  • ・印刷は安価だが、屋外や長期使用では消えるリスク大。

 

● 操作パネル・キートップ

  • ・指先で触れる部分は摩耗が激しいため、彫刻+塗色で視認性を確保。
  • ・レーザー彫刻では浅いため、摩耗で視認性が低下する恐れあり。

 

● 定規・目盛り・ダイヤル

  • ・レーザー彫刻でも細かい線を描くことは可能ですが、摩耗により見えづらくなる場合があります。
  • ・機械彫刻なら深さを確保できるため、繰り返し使用しても視認性を保ちやすいのが強みです。

 

  1. 4.「レーザーや印刷でも十分では?」という疑問に答えます

調達担当者の中には、
「最近はレーザーや印刷で済ませる会社もある」と思う方もいるかもしれません。

しかし現場でよく聞かれるのは、

  • 印刷は摩擦や薬品に弱く、消えやすい
  • レーザー彫刻は浅いマーキングが多く、使い込むと視認性が落ちる

といった課題です。

それに対して、機械彫刻は物理的に深さを持って刻むため、消えにくく長期にわたって視認性を維持できることが大きなメリットです。

つまり、一度作って長く使いたい部品や、絶対に文字が消えてはいけない部品には、機械彫刻が最も適しているといえます。

 

  1. 5.長友製作所の機械彫刻の強み
  • ・樹脂・アルミ・鉄・真鍮・ステンレス・塗装品すべて対応可能
  • ・CNC彫刻機による高精度かつ均一な刻印
  • ・銘板・パネル・キートップ・定規・目盛・ダイヤルの豊富な実績
  • ・小ロット・試作から量産まで柔軟対応

 

「絶対に消えてはいけない文字や目盛を入れたい」
「操作パネルを長期にわたって使いやすく維持したい」

 

そんなニーズには、刃物で直接刻む機械彫刻が最適解です。

 

この記事を書いた人

名前:代表取締役 長友慶太